2020年11月7日に歴史的快挙を受け、アメリカ史上初の女性副大統領に選出されるという歴史を作りあげたカマラ・ハリス(Kamala Harris)さん。
カリフォルニア州で黒人としても女性としても初の州司法長官を務め、南アジア系のルーツを持つ女性として初の米上院議員となるほか、常に先駆者となってきました。
・女子初の大統領に4年後はなっているのかな?
気になりましたのでまとめてみました。
カマラ・ハリスさんが女性初の黒人・南アジア系のルーツを持つ人が選ばれるのがすごいの?
生年月日 1964年10月20日
出生地 アメリカ カルフォルニア州オークランド
出身校 ハワード大学
称号 Bachelor of Arts (教養学士)
(ハワード大学・1986年)
Juris Doctor (法務博士)
(カリフォルニア大学ヘイスティングス法科大学院・1989年)
父親はジャマイカ人移民で、カリフォルニア大学バークレー校で経済学を学ぶため1961年に渡米し、その後スタンフォード大学の経済学教授になりました。
母親は1960年にアメリカに移民したチェンナイ出身のタミル系インド人で著名な乳がん研究者です。
過去に女性の副大統領候補は2人いましたが、
2大政党の副大統領候補としてアフリカ系やインド系は男女を問わず初めてとなっています。
女性で、アフリカ系で、インド系というのは、アメリカの副大統領として全て初めてづくしとなります。
出典:photo AC
英語から、
大統領が男性の場合その配偶者がファーストレディーと呼ばれますが、
副大統領の場合はセカンドレディになります。
カマラ・ハリスさんが副大統領になるので、配偶者のダグラス・エムホフ(Douglas Emhoff)さんがアメリカで初の “Second gentleman” に。
辞書にはあるけど、アメリカで実質的に使われる単語が生まれたということなります。
さらに、もう一つ英語への変化があり、大統領・副大統領を呼ぶときには
Mr. President / Mr. Vice President と呼ばれるのですが、
カマラ・ハリスさんはアメリカ史上初の “Madam Vice President” という呼ばれ方ができます。
これは、ドラマや映画にしかいなかった存在が現実になったということがわかり、新しい単語が生まれたことを考えるとすごいことです。
さらに配偶者のダグラスさんはユダヤ人といったケースでも史上初ということです。
出典:photo AC
歴史的観点からも、アメリカ合衆国での人種差別は、多数派の白人(White Americans)・ヨーロッパ系(European Americans)・非プロテスタント以外の人種に対する差別が主となっており、ヒスパニック・ラテン系、アフリカ系、アジア系、アラブ系(en)、ネイティブ・アメリカン、ヨーロッパの悪しき伝統をも引き継いだアメリカでは、半世紀前に比べれば大幅な改善がなされていますが、マイノリティであるユダヤ人(ユダヤ系アメリカ人)などもその対象となっています。
南北戦争時代のエイブラハム・リンカーン大統領による奴隷解放宣言、ケネディ大統領時代のマルコム・Xやキング牧師による黒人差別撤廃運動に代表されるように、人種差別撤廃(Anti-racism)の動きは長い歴史を持つが、まだ完全に撲滅されたとは言えない状況での当選は歴史に残る偉業と言えるのではないでしょうか。
カマラ・ハリスさんは女子初の大統領に4年後はなっている?
大統領となったバイデンさんが大統領としては史上最高齢ということもあり、
当選しても1期だけの大統領とみられています。
ハリスさんが2024年に初の女性大統領になるのでは、という期待も膨らんでいます。
2016年にヒラリー・クリントン元国務長官がトランプさんに敗北し、女性大統領の誕生が遠のいたという見方が広がりましたが、ハリスさんが副大統領候補になったことで、その誕生に期待がかかっている状態です。
出典:photo AC
また、ニューヨークのジャパン・ソサエティ理事長であり政治学者のジョシュア・ウォーカーさんはハリスさんの抜擢は「副大統領候補選びで、アメリカの歴史上、最も重要と言える」3つの理由を挙げています。
「ハリス氏は人種・移民問題を自分の言葉で語れる、民主党の支持基盤の“将来”を担う候補だ。 これは(白人であり、有力候補の一人とされた)エリザベス・ウォレン上院議員などにはできない」「人種問題だけでなく、彼女はキリスト教のバプテスト派信者、母親はインドからのヒンドゥー教徒、夫ダグラス・エムホフ氏はユダヤ人と、宗教的にも幅広く強力な支持を得られる」 「政治イデオロギー的にも柔軟性があり、さまざまな政治的試練に対応してきた。 |
この「副大統領候補選びで、アメリカの歴史上、最も重要と言える」3つの理由をみていくと、副大統領のみならず大統領になれる可能性も出てきますね。
まとめ
2020年11月7日に歴史的快挙を受け、アメリカ史上初の女性副大統領に選出されるという歴史を作りあげたカマラ・ハリス(Kamala Harris)さん。
カリフォルニア州で黒人としても女性としても初の州司法長官を務め、南アジア系のルーツを持つ女性として初の米上院議員となるほか、常に先駆者となってきました。
ハリスさんの両親とハリスさん自身の人生は、ある意味でアメリカンドリームの体現となっています。
今後のアメリカ、さらに日本はどうなっていくのか。
注目!?